書き下ろし。
コミックファウストに掲載された「アウターホリック」に書き下ろしの「アンダーホリック」「アフターホリック」を加えたxxxHOLiCノベライズと同時
発売。
原作大場つぐみ・小畑健、両先生が熱望した奇跡
集英社ジャンプコミックスのデスノートと、
講談社KCデラックスのxxxHOLiC+メ
フィスト賞でデビューの西尾維新。
書店用に集英社講談社共同の販促什器も用意され、
そっちもちょっとした奇跡ではないかと思われました。
両方ロゴ入りリボン状のしおりひもつきの豪華装丁。遊び紙のトレペも味があります。
デスノートロサンゼルスB.B.連続殺人事件は、黒の布装+銀箔押し。
連続する箔押しつきの白いカバーはタイトルと西尾維新ロゴをデボスに、
そのカバー上部を断ち切って地の布装を見せ、
下部に同じ比率の黒い帯がかかる目を引く装丁です。
xxxHOLiCアナザーホリック ランドルト環エアロゾルは、
(多分)パール印刷によるメタリックピンクの地に金の箔押しで細かい模様を表現しています。
こちらもなかなか凝ってます。
青紫がかった表紙にも模様が黒色で連続しているのに驚きました。
装丁はVeia。
デスノートが斉藤昭+山口美幸、xxxHOLiCが斉藤昭+兼田弥生になってます。
普段講談社、特にメフィスト賞関係とファウストをやってる方々だと思います。
「あなたはLの伝説をみる!」
ザ
レゴトディクショナルでも引用好きを明かしていた西尾維新。
今回は笠井潔「バ
イバイ、エンジェル」から。
「第三は、少し微妙な問題だ。事件が終局に達するまでのあいだ、僕はひとつの抽象的なまなざしに還元される。抽象的な眼が、かり
に僕という肉体を外套のように着けて歩いていると考えてもらいたい。そんな存在にたいして、なにか社会的な責任だとか人間的な反応だとか、そうした種類の
ものを期待しても無駄だ」
B.B.連続殺人事件では死神の目、ランドルト環エアロゾルでは四月一日の視る眼。
共通テーマは眼球といえるかもしれません。
ランドルト環は視力検査用のラ環のことだそうです。
(エアロゾルは気体中に浮遊する微小ななにかだそうです。そんなラ環は困ります。)
イラストはカラー1、白黒が章ごとにひとつづつで8。
カラー以外のイラストは今回物体メインで暗示的です。
カラー(L、南空ナオミ)
眼球にブラックレターで「B」
下方にはDLMIXIVCの文字と時計の文字盤がついた眼球。
HOW TO USE IT
つぎはぎの天使版人体比例図のようなイラスト。
上下のBBのブラックレターが目立ちます。
ストーリーテラーの彼が語るところによる、
「世紀の名探偵L」の解決した難事件は3500超。犯人は10000人以上。
キラについては「猟奇の殺人鬼」「非現実的な殺人ノートの能力と頭の悪い死神の手助けに、始終おんぶにだっこしているらしい調子づいた殺人鬼」「Lの足元
にも及ばない塵芥」と散々です。
自分についても「旧世界のかませ犬」「犬死のベストドレッサー」とこれまた散々。
伝説、遺書、記録、手記、文章すべてにルビでノートと読ませています。
page.1 「通信」
つぎの当たった何かの頭骨。眼球穴がみあたらない。
依頼人不在の名探偵。
page.2 「竜崎」
猫背で指をくわえた人間の骸骨。
彼の自称は「無私立探偵」「無私の探偵」ですが、
悪く言えば「引きこもり探偵」「コンピューター探偵」になるようです。
ノベライズ版おやつはイチゴジャム。
page.3 「反対」
胎児のような何かの骨が陰陽の形を作っている。
彼が語るところによる当時のLの能力は、
単純計算で平均的な捜査機関5つ分、情報機関にしてなら7つ分。
ノベライズ版コーヒーは砂糖がゾル状。
page.4 「死神」
視神経つきの眼球4つとローマ数字の13。
彼が語ることろのLは、たとえば自分が死ぬことによって、世界の犯罪率が何十パーセント上昇するかということを、よくわかっていたそうです。
page.5 「時計」
壁に埋まったオウムガイの周囲にローマ数字で時計の文字盤。
「黒砂糖を飲み干したときのように、すっきりしました」
page.6 「失敗」
鳥か魚の頭骨6つ。左向き。涙を流している。
「虐殺南空」所持拳銃はインフィニティ。
last page
Lエンブレムの拡大
そしてカポエラ使い。
|